先日、偶然にイングリッシュゴールデンに関する誤解を生むような
サイトを見つけたものですから、緊急に『お伝えしたいお話』のページを新設しました。
これからも、それは違う!いや間違っている!と感じたことを書き綴っていけたらと思っています。
そのサイトに書かれていたことをかいつまんで書くと、イギリス出身の子から生まれた子犬だけが、真のイングリッシュゴールデンであるとのことで、その他のヨーロッパの国で生まれた子達は、例えばフランスで生まれたらフレンチゴールデン、ドイツで生まれたらジャーマンゴールデン、スペインで生まれたらスパニッシュゴールデン。。。。果たしてそんな奇妙な呼び方をヨーロッパで行っているでしょうか?これは、完全なる造語の何物でもありません。
イギリスを含め、ヨーロッパでは、一般的にイングリッシュゴールデンと呼んでいますが、
当犬舎もこれに倣って、本場のヨーロッパと同じく【イングリッシュゴールデン】を採用させて頂いております。
話を戻しますが、イギリス出身の子だけの限定繁殖をした場合、短期ではそれで良いでしょうが、長年一つの国で、繁殖を続けた場合、当然血液が詰まって来て、短期的にはラインブリードの恩恵である安定した骨格構成などは望めますが、そのまま続けていたら、リスクを伴うことが多々出て来ると思います。
繁殖は、近い血統で行った場合は、次は、遠い血統を入れて行くのが常識です。そうやって、良い構成の子を気の遠くなるような年月を掛けて作り上げていくものだと、先輩ブリーダーから教わったものです。
ユーロ圏では、各国で全犬種や各犬種のドッグショーが年間通じて多く開催されています。そのドッグショーには、ヨーロッパ中の国から多くの犬種が参加していますが、例えばインターナショナルチャンピオンを目指すためには、3か国以上(それぞれ国が違うことが条件)でチャンピオンにならないといけませんし、マルチチャンピオンともなると5か国以上でチャンピオンになることが必須条件です。
つまり、このようなチャンピオンになるためには、ヨーロッパ中を回らないと数か国チャンピオンは完成しないということです。日本の場合、一か国でインターナショナルチャンピオンになれますが、ヨーロッパでは、かなり難しいということになるのです。
またまた、話を戻しますが、このようなことでも解ると思いますが、ドッグショーを目指す犬とその飼い主さん、もしくはハンドラーは、ヨーロッパ中を移動されるわけですが、当然犬を中心にして、いろいろな交流が広がっていくわけです。
ヨーロッパでは、特に犬に関しては、ユーロ圏を一つの大きな地域として捉えていると思いますので、良い犬をドッグショーなどで見つけたら、国には関係なく、交配の相手として考えることは、普通のことです。
総称してイングリッシュゴールデンとヨーロッパでは呼ばれていること、イギリス出身だからと言って、特別視はしないこと、優秀な犬は、どこの国でも関係ないということ。
私の知る限りですが、この5年余りの間に、ヨーロッパやオーストラリアからイングリッシュゴールデンの輸入犬を日本に迎え入れられた犬舎が当犬舎を含め4舎ほどありますが、みなさん心情的にも金銭的にも相当苦労をされたと思います。それがどの国であっても、出身国には関係ないと思います。どの国であっても、スタンダード概要は一緒であるわけで、優秀な子達が日本にやって来てくれたことに感謝しなければいけないと思います。
このようなことを、確信を持って書いているのは、現在、ヨーロッパのドッグショーにベンジャミンを参加させているからです。今まで知らなかったことや学ばなければならないことの多さに驚きもしています。まだまだ、説明不足な点もありましたが、今回は、このあたりでお開きといたしましょう。シリーズ化していくかどうか、まだわかりませんが、次回もまたお楽しみに。
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